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写真で綴る、自然とのふれあい日記
by shirabiso
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・・・山旅 北アルプス:雲の平編・・・(3日目)  

2007/8/18
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 夜中の3時前、ふと目が覚めて枕元から窓越しに外を見る。満天の星空が広がっている。写真を撮るためにゴソゴソと起きだし小屋の前のテラスに出る。静かな夜。月明かりも無く、無数の星が綺麗に見えていた。☆☆☆キラキラ!

 4時過ぎ、再び起床。まだ薄暗いテラスに出て朝食の準備。標高が高い山の上でも夏はけっこう暖かい。昨夜もほとんど布団を蹴飛ばして寝ていた。きっと体に垢が溜まって保温効果があるのだろう。ん~、表現が汚い。きっと温泉に入ったからだね。
 徐々に明るくなっていく景色を見ながらテラスで朝食。な~んて贅沢な時間なんでしょうね。

 まだ朝もやの残る湿原を見ながら5:40出発。天気はー、曇りかな。
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 まずは高天原峠までの急登。日差しは無いが、やはり暑い。
 続いて雲の平までの登り。こちらも所々ハシゴをまじえての急登。暑い。体が熱くなると自らの体の熱気と共に体に付いた昨日の温泉の香りが立ち上がってくる。はぁ~、温泉よかったな~。
 温泉の匂いに刺激された訳ではないだろうが、樹林帯の中は風が通らない。風が無いと虫が寄って来る。休憩する度に小さな小さなアブのような虫が体の周りをブンブン飛び回ってかなりうっとうしい。ゆっくり休憩もしてられない。
 徐々に標高が上がり、樹林帯を抜け出しひとごこち。景色は岩と草のミックスした高原風に変わる。雲の平は近い。
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 8:10、広い台地にポツンと建つ赤い屋根の雲の平山荘に到着。残念ながら雲で周囲の眺望は利かないが、今回の山行はこの雲の平を中心に考えていたので、ようやくたどり着いた満足感がある。
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 岩岩した見た目の華やかな山のイメージをもつ北アルプスだが、高天原といい雲の平といい、このエリアはちょっと牧歌的な、のどかな雰囲気がある。日数をかけないとたどり着けないせいもあるのだろうけど、人も少なく、ゆっくりとした時間を過ごせるところ。何度来てもいい所だね~。
 天気が良ければ雲の平を眼下に見下ろせる祖父岳に登りたかったのだが、頂上はガスか掛かっているので諦める。スイス庭園までぷらぷら散策。昨日泊った高天原が眼下に見渡せる。
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 この雲の平には色々名前のついた庭園があるが、その中にギリシャ庭園をいうのがある。でも何でここがギリシャ庭園なの?って疑問に思うんだけど。色々名前、付けないほうがいいんじゃないのかな~。俗っぽくなるし『雲の平』だけの方がイメージいいと思う。

 のんびりした後、雲の平を後にする。よく整備された木道を薬師沢方面に下っていく。雲が流れ、時々太陽が顔を出す。日が差すと急に暑くなる。太陽光線は空気が澄んでいるせいもあって強烈光線だ。あじ~。日焼けする~。
 木道が終わり樹林帯へ入る。ここから薬師沢小屋までは岩のゴロゴロした急下降の真っ直ぐな道。下るのも大変だが、登るのはもっと大変。以前、雨の中を一人で登った時はアドレナリン全開のフルパワーで、狂ったように登ってヘロヘロになったのを思い出す。(でもその時土砂降りの雨の中で見た雲の平は、水がキラキラした夢の中の景色のように綺麗な印象を残している
 今日みたいに暑い日に登るのも大変だよな~。途中、6パーティぐらいとすれ違ったが、その内1パーティ以外はみんな『あとどれぐらいですかねー?ゼーハー、ゼーハー』と息も絶え絶えに聞いてきた。そして『お疲れ様。でもまだたっぷり残ってますよ~』と答えるのであった。

 11:40、急坂を下り終え薬師沢小屋到着。
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 ここは黒部川と薬師沢が合流する出合い。黒部川の澄んだ水が真夏の太陽に照らされて輝いて見える。美しい川。美渓である。以前に沢登りで『上の廊下』を遡行した事や、上流部にある日本一美しい沢と称される『赤木沢』を遡行した事などが脳裏に蘇る。
 こんな暑い日にこんな美しい沢を遡行するのは幸せだよなー。また行ってみたいねー。来年、計画しようかなー。
 河原でお湯を沸かし、『黒部源流塩ラーメン』を作る。水が綺麗だとサッポロ一番塩ラーメンも美味しさが3倍増だね。
(でも残念ながら上流には山小屋があるので、水質汚染の一抹の不安はある。安心して沢の水をそのまま飲めるところは少なくなっているのが現状だ。)
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 靴を脱ぎ、足を浸す。水が冷たくて気持ち良い。はぁ~、沢の近くは空気も美味しいね~。空気にも潤いがあって『人には潤いが必要なんだね~』と実感する。昨日、ワリモ北分岐からの下り道で見た沢沿いのお花畑を思い出す。稜線の花達とは明らかに色着きが違っていた。人も花も潤いの必要性は同じなんだね~。

 1時間たっぷり潤った後、薬師沢小屋を後にする。太郎平までコースタイムで2時間45分。最初は緩やかな登り道をゆっくり進む。たっぷり潤った後だが、日が照るとやっぱり暑い。途中の小さな沢で頭を冷やす。腕立て伏せの様な格好で頭だけを水の中につける。これってすっごく気持ちイイ!是非一度やってみる事をお奨めする。
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 自然の中に入ると、普段味わえない事が沢山ある。この『水の冷たさ』を感じれる事もその一つ。その他にも『夜の暗さ』『火の温かさ』『音の無い静かさ』『風の気持ち良さ』『日の出・夕日の美しさ』とか。こういったものは人の生活環境が発達するにつれ体感することが少なくなっていく。これってどうなんでしょうね。単純に良い・悪いの問題ではないし、体感しないからってどうなんだって事ではないけど。でも私は自然の中を旅していて、こういったものを体で感じると、『あー人にはこういったものを肌で感じることは大切なんだなー』って思ってしまう。でもこういったものをしょっちゅう感じている私自身を見て、『感じたからってこの程度の人間なのかー』とも思う。んんー、よー分らん。
 話しはそれたが、太郎平への登りは続く。大きな沢を越えたところから傾斜がきつくなり足取りは重たくなる。
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 太陽は見えたり隠れたりの天気だが、やっぱり暑いな~。結構ヘロヘロになって15:30、ようやく太郎平小屋へたどり着く。 
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 テント場は更に20分先なのだが、やっぱまずはビールでしょ!1,000円の生ビールで干からびたノドと体を潤す。ぷっひー、うっめーよー!
今日もよく歩いたねー!
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by shirabiso | 2007-08-29 22:26 | 山登り・温泉
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